第5世代移動通信システム(5G)ミリ波無線通信
5G用ミリ波(mmWave)技術が、24GHzを超える周波数をワイヤレス通信で利用することで、前例のない容量および超低遅延を実現します。
5Gは、通常、6GHz未満の周波数範囲で展開され、キャリア・アグリゲーションを使ってより大きな容量を提供します。しかし、6GHz未満のスペクトルは不足しており、密集度が増し、高コストになっています。この密集したスペクトルの負荷軽減を容易にするために、オペレータはミリ波周波数を、多層的な5G展開アプローチの一部として既存の5Gネットワークを補完するソリューションと見なしています。
ミリ波には、24GHz~48.2GHzという広い帯域幅が利用可能であることから、大容量と超高速に対応できるという独特の利点があります。5Gミリ波は、ますます高まるユーザからの容量ニーズとより多くのデータを求める需要を処理するという重荷にネットワークがさらされている、高密度都市環境において最適なものとなります。



5Gミリ波は、将来のスケーラブルなコネクティビティ・ソリューションとしての役割を果たすため、ネットワーク・オペレータは増大する容量需要に応えることができます。
ワイヤレス・ネットワークでは、もはやカバレージではなく容量が重要となっています。4Gが4車線の高速道路とすれば、5Gは64車線でかつ速度制限が5倍になっている高速道路です。更に、追い越し車線は5Gミリ波技術で強化されています。
アナログ・デバイセズは5Gミリ波の特徴的な機能を提供します
5Gミリ波の未来はすぐそこにあります。そして、既存のネットワークを補完するその性質により、申し分のない5Gユーザ・エクスペリエンスが実現できます。インダストリ4.0のファクトリ・オートメーション、防衛分野での高スループット通信、地上最果ての地でも利用可能になった救命のためのバーチャル・ヘルスケアおよび各種処置、そして信頼性の高い高速ブロードバンドを固定無線アクセス(FWA)を通じて公衆に配信することなど、いずれの垂直市場のビジネスでもその効果が実感できるでしょう。
アナログ・デバイセズの5Gミリ波の特長
24GHz~48.2GHzの周波数全域をカバー
高集積化された広帯域16チャンネル・ビームフォーミングIC
最適化された消費電力、帯域幅、性能
比類のないシステムレベルの専門知識、RF分野全般にわたるクラス最高の技術、そして市場全域で追随を許さぬ深いドメイン知識を備えたアナログ・デバイセズは、お客さまが複雑な5Gへの変容を巧みに通り抜けることを支援できる、独特の位置についています。お客さまは、性能が高くリスクの低い5Gの機能を、より早く確実に構築、テスト、活用できます。
アナログ・デバイセズの5Gミリ波技術は、最高レベルの集積度を実現しつつ消費電力、帯域幅、性能を最適化することで、現在の狭帯域に関するベンダの枠組みを打破します。アナログ・デバイセズは、お客さまが5Gのすべての可能性を活用し、幅広いマーケットや特定のアプリケーションに対する最良のソリューションを開発できるよう支援します。
5Gミリ波の未来を後押しする2つの無線分野

インフラストラクチャ・グレードの屋外ソリューション
商業分野に最適です。無線を使用することで、都市や郊外の環境において、家庭向けFWAのブロードバンド・コネクティビティを強化できます。更に、このような商用5Gミリ波ソリューションは、ビジーな都市環境でのネットワーク容量をモバイル・ユーザが利用しやすくするためにも使用できます。

屋内/カスタマ構内の5Gミリ波機器展開
家庭やオフィスで使用できます。5Gミリ波を使用することで、Wi-Fiの補完ソリューションとして適切に対応の取れたサイズと電力レベルで、屋内の受信可能範囲に対し超大容量を追加できます。
アナログ・デバイセズの5Gミリ波ポートフォリオは、5Gミリ波コネクティビティの将来性をすべてのアプリケーションに提供するというコミットメントの下に、上記の展開モードの両方をターゲットとしています。
インフラストラクチャ・グレードの屋外ソリューション

アナログ・デバイセズは、次世代5Gミリ波インフラストラクチャ向けに、業界最高クラスの性能を誇る5Gミリ波フロントエンド・シグナル・チェーン・ソリューションを提供しています。プラットフォーム・ソリューションは補完的なビルディング・ブロック(24GHz~48.2GHz)から作成され、プラットフォームの研究開発コストを下げ開発時間を短縮できる、将来も使い続けられる設計を実現します。
重要な利点
- 最高の効率と出力電力を生み出す次世代CMOS IC技術。
- 負電源ジェネレータを内蔵した外部TDDスイッチ・ポートフォリオ。
- 5Gミリ波帯のすべて(24GHz~48.2GHz)をカバーするフル機能シグナル・チェーン。
- CMOS ICの1.2Vおよび1.8V VDD電源レール。
インフラストラクチャ・グレードを特色とする製品
カスタマ構内機器

アナログ・デバイセズは、ミリ波アプリケーション向けのフル機能トランスミッタ(Tx)ソリューションおよびレシーバ(Rx)ソリューションを提供しています。アナログ・デバイセズのビームフォーマはクラス最高レベルの性能を示し、最大源のスケーラビリティとアンテナ・アレイの簡素化を実現するために集積度が極限まで高められています。これらの技術を組み合わせることで、アナログ・デバイセズは、次世代5Gミリ波インフラストラクチャをお客さまが構築し、家庭やオフィス環境の屋内受信範囲内に超大容量コネクティビティを追加できるよう、支援する能力を備えています。
重要な利点
- 24.0GHz~43.5GHzのRF範囲
- デジタル制御回路、パワー・ディテクタ、オンチップ・メモリ、パワー・マネージメント・ブロックなどを備えたフル機能のアンテナ操舵ソリューション。
- 送信経路および受信経路に個別の位相および振幅制御機能を持つマルチチャンネル・ビームフォーマ。
- 16個の構成設定可能な送受信チャンネル。
- 個別のUDCと組み合わされたデュアル極性の8水平チャンネルと8垂直チャンネル
カスタマ構内機器を特色とする製品
5Gミリ波ワイヤレス通信に焦点を当てた資料
50年以上にわたり、アナログ・デバイセズは、今日の5Gネットワーク・インフラストラクチャを可能にするコア技術の、計画、設計、構築を行ってきました。アナログ・デバイセズは、2G、3G、4Gの通信技術の進歩に貢献してきただけではなく、5Gのあらゆる主要なフィールド試験を可能にし、世界初の5Gネットワークの1つを構築することに寄与しました。詳細については以下の資料を参照してください。
24GHz~48.2GHzの5Gミリ波RFフロント・エンドIC
アナログ・デバイセズの5Gミリ波RF ICは、最高の集積度を実現しながら消費電力、帯域幅、性能を同時に最適化することで、狭帯域に関するベンダの枠組みを打破します。


ビットからビームまでの次世代5Gミリ波無線
すべてが新しいMxFE® AD9082、ADMV1017マイクロ波アップコンバータ/ダウンコンバータ、およびADMV4801 16チャンネル・アナログ・ビームフォーマによる、ビットからビームまでのフル機能システムをご覧ください。

計測器グレードのミリ波シグナル・チェーン
このウェブキャストでは、アナログ・デバイセズの最新の回路を使用してミリ波デバイスの特性評価と動作試験を行うために利用できる、堅牢なミリ波シグナル・チェーン・ソリューションを紹介します。