環境的持続可能性

アナログ・デバイセズとその従業員は環境を保護し、同僚、顧客、一般の人々の健康と安全を守るために努めています。

アナログ・デバイセズでは、環境への影響を最小限に抑える事業活動にも取り組んでいます。当社は、5ヵ年計画で環境パフォーマンス目標を制定し、目的、目標、取り組みを毎年更新しています。進捗状況を企業レベルで四半期に1回、現場レベルで毎月見直し、経営陣は取り組みを計画通り維持するためにリソースを適切に割り当てています。

管理体制および組織構造

アナログ・デバイセズが製造拠点に導入している環境マネジメント・システム(EMS)と労働安全衛生(OH&S)マネジメント・システムは、ISO 14001およびOHSAS 18001標準の認定を取得しています。国際的に認められたこれらの標準が法的要件およびその他のリスクを評価し、説明するEMSおよびOH&Sの方針と目的の枠組みとなっています。外部監査人が、これらの管理体制の毎年のサーベイランス審査、3年ごとの再認定審査を実施します。

EHSの法的要件へのアナログ・デバイセズのコンプライアンス全般については、EHS担当ディレクタが責任を持ちます。EHS担当ディレクタは、執行役員であるグローバル事業および技術担当シニア・バイス・プレジデントに直属し、EHSの取り組みについて取締役会に報告します。EHSマネジメントは、社内弁護士とは定期的に、また必要に応じて社外弁護士、顧問、財務担当者と会合し、潜在的な環境リスク(気候変動に関わるリスクを含む)と会社への影響について協議します。

環境目標

当社は、環境への影響を最小限に抑え、事業で使用する資源を保全する事業活動に取り組んでいます。製造業務での資源(エネルギー、水、原料)の使用を監視し、廃棄や排出によって失われる資源の削減に努めています。

当社は、5ヵ年計画で環境パフォーマンス目標を制定し、目的、目標、取り組みを毎年更新しています。進捗状況を企業レベルで四半期に1回、現場レベルで毎月見直し、経営陣は取り組みを計画通り維持するためにリソースを適切に割り当てています。2006年には、2010年までに10%の削減、2015年までに半分の5%の削減を達成する取り組みを開始しました。次の目標では、2020年までに2015年基準から更に半分の2.5%を削減する目標を設定しました。


2020 Environmental Goals

エネルギー

利用および集約度

主なエネルギー使用源は、購入した電力と燃料(ディーゼル、天然ガス、液化石油ガス)でした。2017年のエネルギー使用量は、基準年となる2015年から2%減少しました。2017年のエネルギー集約度は、基準年となる2015年から7%減少しました。


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2017年には、照明のアップグレード、可変周波数ドライブ(VFD)の設置、ウォータ・ポンプ交換プロジェクトなど、製造拠点で電力使用量を削減する取り組みを実施しました。これらの取り組みにより、700万キロワット時を超える削減を達成しました。おかげで、ウェハ製造拠点、組み立て・検査拠点の両方で正規化された電力使用量が全般的に改善しました。

2017 Actual Performance Against 2015 Normalized Goals


再生可能エネルギー

当社は、製造拠点で再生エネルギーの使用を開始しました。最初は2016年下半期のアイルランドの施設でした。2017年には、フィリピンの施設でも再生可能エネルギー供給事業者に切り替えました。以下のグラフが示すように、環境に優しい再生エネルギー源の使用が増え、非再生可能エネルギー源への依存度が低下しました。


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温室効果ガス

当社は、温室効果ガス(GHG)排出量の評価に温室効果ガス・プロトコルの算定報告基準を使用し、IPCCの第5次評価報告書の地球温暖化係数(Global Warming Potentials)を採用しています。排出量の評価に使用した排出係数は、米環境保護局(EPA)のClimate Leadershipの温室効果ガス・インベントリの排出係数から引用しました。更に、可能な場合は市場ベースの排出係数も適用し、それ以外の場合は位置ベースの排出係数を使用しました。直接および間接的に生成したGHG排出量は、排出源に基づく「スコープ」に分類します。温室効果ガス・プロトコルでは、スコープ1の排出を、施設で使用する化石燃料からの放出を含む、主体が所有または管理する発生源から直接排出されるものと定義しています。スコープ2の排出は、拠点以外で生成され、主体が購入した電気、暖房、冷房による間接的な排出です。スコープ3の排出には、購入した物品およびサービス、スコープ1または2に含まれない活動に関係した燃料およびエネルギー、事業で発生した廃棄物、出張、通勤、下流輸送および流通、販売した製品の使用後の処理が含まれます。2013年より、当社はスコープ1、2、3の排出量を第三者に検証してもらい、排出量をCDPに報告しています。

アナログ・デバイセズは、スコープ1およびスコープ2の排出量を監視し、自社が業務を管理するウェハ製造施設、組み立て・検査施設からのGHG排出量を合算しています。当社のスコープ1の排出量は、特にウェハ製造プロセスで常時行われるパーフルオロカーボン(PFC)、SF6、NF3の燃焼および処理によるものです。スコープ2の排出量は、購入した電力に関係しています。また、出張によるスコープ3の排出量も追跡しています。

当社は、ウェハ製造プロセスではPFC、発電や発熱に関係する燃料燃焼では二酸化炭素(CO2)を排出しています。スコープ1の排出量は、除外装置の改良により年々減少しています。2017年には、スコープ1の絶対排出量は2015年と比較して30%と大幅に低下し、同期間の正規化された排出量も32%低減しました。


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当社の2017年のスコープ2の排出量(市場ベース)は、再生可能エネルギーの使用開始の決定により、基準年となる2015年から大幅に減少しました。2016年第4四半期に当社の製造拠点の1つで再生可能エネルギーの使用を開始し、2017年には別の施設もこれに続きました。これらの活動の結果、スコープ2の排出量は2015年と比較して60%以上低減しました。


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* 当社のスコープ2の排出量は、製造施設で使用するために購入した電力のみによるものです。

除害装置の改良などのイニシアティブ、再生可能エネルギー源への移行により、正規化された排出量も減少傾向にあります。当社のウェハ製造拠点では正規化されたスコープ1の排出量で32%の削減を達成し、組み立て・検査施設では正規化されたスコープ1と2の排出量で73%の削減を実現しました。

2017 Actual Performance Against 2015 Normalized Goals
* スコープ1の排出量
** スコープ1と2の排出量


スコープ3の排出量については、最近の企業買収に関連した統合活動によって必要になった例外的な出張により上昇傾向が見られます。ただし、出張や通勤に関連したGHG排出量について従業員の意識向上を目的とした慣行を促進しています。例えば、当社のフィリピン拠点では通勤用のシャトルバスを運行し、従業員に利用を奨励しています。この取り組みは、従業員に安全で快適な乗り物を無料で提供するだけでなく、交通渋滞を緩和し、大気汚染を低減し、CO2の大気への放出量を削減することで地域社会にも貢献しています。更に、ウィルミントンの施設では相乗り自動車優先駐車スペースを用意して、従業員に相乗りを奨励しています。最後に、テレビ会議やビデオ会議技術などの先進技術を活用して、出張によるGHG排出量の削減にも継続的に取り組んでいます。


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除害装置の改良などのイニシアティブ、再生可能エネルギー源への移行により、正規化された排出量も減少傾向にあります。当社のウェハ製造拠点では正規化されたスコープ1の排出量で32%の削減を達成し、組み立て・検査施設では正規化されたスコープ1と2の排出量で73%の削減を実現しました。

水は当社の事業活動に不可欠な要素であり、公共の水源を使用しています。水の大部分は、製造業務に必要な高純度の脱イオン(DI)水を製造するために処理します。当社では、各事業施設での水の使用量を注意深く監視し、2020年までに水の使用量を基準年となる2015年と比較して2.5%削減する目標を設定しました。当社の取水総量は、生産拡大により2015年から7%増加しています。また、製造施設の取水量を生産量に対して正規化することで、水使用集約度を監視しています。2016年の水使用集約度は、拠点の拡大工事に関連した活動により2015年から13%増加しました。2017年の水使用集約度は2015年と比較してほぼ横ばいでしたが、2016年比では12%減少しました。

2017 Actual Performance Against 2015 Normalized Goals


当社は2020年の目標を達成するため、製造施設における節水の取り組みを実施しました。これらの取り組みの中心となるのが、水のリサイクルと再利用です。2015年から2017年まで、平均で年間取水量の30%を再利用またはリサイクルしました。2017年全体では、1億1000万ガロンを超える水をリサイクルしました。


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廃水

廃水の排出量や排出先については、現在報告対象のパラメータとしていません。拠点レベルで監視していますが、企業レベルでは集計していません。一般的に当社の製造施設から排出された廃水は公営の処理施設に送られており、すべて現地の法的要件に従って排出されています。当社の事業活動で使用した水量は、ここ2年間増加傾向にあります。この増加は主に生産量の増加によるもので、廃水の排出量増加にもつながっています。


total-water-discharge-chart


廃棄物

当社は、資源保全の取り組みの一環として、2020年までに製造拠点での廃棄物を2.5%減量する目標を設定しました。.

アナログ・デバイセズでは、資源をリサイクルし、家庭と職場の両方で固体廃棄物の削減について従業員を啓発する取り組みを行っています。また、混合廃棄物のリサイクル回収を行い、すべての廃棄物の流れを監査してリサイクル可能な原料を更に特定し、紙および飲料容器のリサイクルの意識向上に向けた取り組みを実施しています。当社の廃棄物の発生量は、会社の拡大と成長のため基準年より増加しています。ただし、生産量に対して正規化した廃棄物の量(廃棄物の総量からリサイクルした無害廃棄物を引いた量)は、基準年となる2015年から減少しており、2020年の2.5%の削減目標に50%近づいています。更に、当社の無害廃棄物のリサイクル率は2015年の60%から2017年には69%に向上しています。当社は業績を向上する方法を常に模索し、目標達成に貢献するサプライヤと協働しています。廃棄物の発生、利用、廃棄の責任は常に最優先事項です。この2年間、製造拠点において重大な流出事故は発生していません。


2017 Actual Performance Against 2015 Normalized Goals


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アナログ・デバイセズおよび関連事業者における環境コンプライアンス

アナログ・デバイセズは、当社製品および事業活動の環境パフォーマンスに力を入れています。そのため、各事業施設において規制当局に登録し、EHSの順守状況を監視、評価する取り組みを行っています。当社の規制順守管理体制は、内部監査、独立した第三者による認定を受けています。また、政府当局も当社の施設の規制要件の適合性を検査しています。従業員はEHSの研修を受け、EHS管理体制の下で定められた業務に関連する防止およびリスク管理活動に参加しています。アナログ・デバイセズは、当社で実施している環境コンプライアンス基準をサプライヤも順守することを期待しています。

保全

当社は、保護区に関する法規制などの適用される法規制に準拠して事業活動を行っています。当社のアイルランドおよびフィリピンの施設は、工業団地内にあります。当社のウィルミントンの施設は保護区の湿地の近くにあり、そこでの事業活動は保護区および湿地に関して適用されるすべての要件に準拠しています。

フィリピンの従業員は、ナイクにある市環境資源局(MENRO)と連携して現地でパウィカンと呼ばれるウミガメを保護、保全しています。この取り組みはナイクの現地政府が主導し、絶滅の危険があるウミガメを救うことを目的としています。2017年には、アナログ・デバイセズのボランティアが地域社会と共同で51匹のウミガメの赤ちゃんを海に戻しました。また、当社はウミガメの赤ちゃんを捕食者から守るための網を寄付しました。