入力過電圧保護および電磁干渉フィルタを集積した初の高精度オペアンプ「ADA4177-2」を発表
より高精度、かつロバストなソリューション向けに設計
2014年11月11日 - 東京アナログ・デバイセズ社(NASDAQ:ADI)は、本日、電源電圧から32V離れた入力過電圧に対する入力保護と、1GHzを超える電磁干渉(EMI)に対する70dBの除去機能を搭載し、業界初かつ最もロバストな性能を実現する高精度オペアンプ「ADA4177-2」を発表しました。ADA4177-2はデュアル・チャンネルで高精度、低ノイズ、低入力バイアスのオペアンプです。このオペアンプはプロセス・コントロールの最重要部分、防衛・航空宇宙用途、モーター・コントロール・アプリケーションやマルチチャンネルの計測器へ利用される、精度、直線性、環境耐性を備えたセンサー・インターフェース・アンプへのシステム設計者の要求に応えます。
ADA4177-2はアンプの入力が過電圧やEMIに曝されることから、主にシグナル・チェーンの精度や保護の強化が必要となる設計での利用に適しています。入力過電圧保護(OVP)やEMIフィルタを集積しており、システムの精度や直線性を保ちながら、シグナル・チェーンを保護します。
OVPおよびEMI対応機能の集積
シグナル・チェーンの前段に保護機能のないオペアンプが用いられる通常の設計では、高エネルギーの電圧や電磁現象の影響を受けてしまいます。その結果、技術者はしばしば外付けのクランプ回路やフィルタを用いることになります。これらの外付け部品は、効果が限定されており、温度やコモン・モード電圧の変化に対してシステム精度や確度を妥協する必要に迫られます。
ADA4177-2は、帯域幅が3.5MHz(ティピカル値)、電圧ノイズが1kHzで8nV/√Hzとなっている一方で、消費電力は通常の±15Vdc電源の場合で、25°Cの際に500µAとなっています。動作温度は-40°Cから+125°Cの仕様となっています。
一方でADA4177-2をシグナル・チェーンの前段に用いると、EMIはオペアンプの入力部でフィルタ除去されるか、あるいは過電圧事象による突入電流が安全なレベルに制御され、これらの影響を最小限にします。そのため、外付け部品による保護やフィルタリングのための部品を節減でき、システムの確度と精度の改善、BOMコスト(部材費)や回路基板面積の削減、さらに市場投入までの時間短縮を実現します。ADA4177-2オペアンプはレールtoレール出力なので、さらなるダイナミック・レンジを必要としている技術者に付加価値を提供します。
ADA4177-2デュアル高精度オペアンプの特長:
- 低オフセット電圧:25°C で最大60µV
- 低オフセット電圧ドリフト:最大 0.7µV/°C
- 低入力バイアス電流:25°C で最大1.0nA
- 両電源動作:
・ 仕様: ±5 Vから±15V
・ ±2.5から±18Vまで動作
価格と供給について
下記表中の価格は、米国での販売価格です。
製品
量産出荷 1,000個受注時の単価 パッケージ ADA4177-2
供給中
1.53ドル
SOIC-8およびMSOP-8 - アナログ・デバイセズについて
アナログ・デバイセズ社は、技術革新、業績、そして卓越した技術を企業文化の柱に、技術セクターにおいて長きにわたり、最高の成長を誇る企業のひとつとしての地位を確実にしてきました。データ・コンバージョンとシグナル・コンディショニング技術で高い評価を得ており、6 万社を超える顧客に製品を提供しています。アナログ・デバイセズ社は、米国マサチューセッツ州ノーウッドに本社を構え、設計/製造拠点を世界各国に展開しています。S&P 500インデックスの一社に挙げられています。http://www.analog.com/jp
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