幅広い入力範囲で業界をリードするノイズおよびリニアリティ性能を提供する
16ビット310MSPSデュアルA/Dコンバータ「AD9652」を発表
-156dBFSのノイズ・フロアと85dBFSの大信号スプリアスフリー・ダイナミック・レンジが 雑音や干渉信号の多いスペクトル環境下での微弱な信号検出を実現
2014年05月28日 - 東京アナログ・デバイセズ社(NASDAQ:ADI)は、本日、幅広い入力周波数範囲にわたって非常に優れたリニアリティ性能とノイズ性能が求められる、仕様の厳しい高速信号処理アプリケーション向けに設計された、16ビット310MSPSデュアルA/Dコンバータ「AD9652」を発表しました。AD9652は最高155MHzの1stナイキスト周波数帯域幅までデジタル化でき、最大650MHzのノイズ帯域幅を提供します。このA/Dコンバータは、高性能な入力バッファと16ビットのA/Dコンバータ・コアを内蔵しています。そのため、他の大きな信号やブロッカー、スペクトル・クラッタなどの干渉を受けることなく、微弱な信号を検出して分離するために必要な、高いリニアリティ性能とノイズ性能を実現しています。これにより、AD9652はシグナル・チェーンの簡素化、システムのコントロール/コンフィギュレーション/チューニングの多くをソフトウェア・ドメインに移行できます。AD9652は、マルチモード・マルチバンド通信用受信機やレーダー、RF試験装置などのアプリケーションに適しています。
AD9652は、サンプリングクロックを発生させるために、最高1.24GHzまでの入力クロック周波数が取り扱える整数1-to-8クロック分周器を内蔵しています。デューティサイクル・スタビライザも備えており、A/Dコンバータのクロックに発生するデューティ・サイクルの変動を補償しています。各A/Dコンバータからの16ビット出力データ(オーバーレンジ・ビット付き)は、ダブル・データ・レート・クロックと同調して、2つのADC出力は単一のLVDS出力ポートに交互に出力されます。セットアップやコントロールのためのプログラミングには3ワイヤSPI互換のシリアル・インターフェースを用います。
「AD9652」 16ビットA/Dコンバータの特長
- IFに対し高いダイナミック・レンジ:
SNR=73.7dBFS @170MHz(AIN = -1dBFS)
SFDR=85dBFS @170MHz(AIN = -1dBFS) - 優れたノイズ・スペクトル密度(NSD)性能:
-156.7dBFS/Hz入力ノイズ
-157.6dBFS/Hz(小信号の場合)、< -6dBFS @70MHz - 90dBのチャンネル・アイソレーション/クロストーク
- オンチップ・ディザリング(小信号のリニアリティを改善)
- アナログ帯域幅:650MHz
AD9652デュアルA/Dコンバータ・コアは、集積出力誤差補正ロジック付きのマルチステージ・パイプライン・アーキテクチャが特長です。高性能のオンチップ・バッファと内蔵電圧リファレンスは、非常に優れたダイナミック性能を保ちながら、外部の駆動回路へのインターフェースを簡素化します。
価格、供給、および関連製品について
下記表中の価格は、米国での販売価格です。
製品
サンプル
出荷量産
出荷分解能
(ビット)チャン
ネル数サンプル
・レート
(MSPS)1,000個
受注時
の単価パッケージ
AD9652-310
出荷中
出荷中
16
1
310
231.25ドル
144-CSPBGA
AD9652-310
EBZ-
出荷中
-
-
-
395ドル
(1台ごと)
関連するADIのシグナル・チェーン製品には、デュアル超低歪みA/Dコンバータ・ドライバ・アンプ「ADA4938-2」、やRFおよびIFアプリケーション向けに最適化された高性能差動アンプ「ADL5565」などがあります。
- IFに対し高いダイナミック・レンジ:
- アナログ・デバイセズについて
アナログ・デバイセズ社は、技術革新、業績、そして卓越した技術を企業文化の柱に、技術セクターにおいて長きにわたり、最高の成長を誇る企業のひとつとしての地位を確実にしてきました。データ・コンバージョンとシグナル・コンディショニング技術で高い評価を得ており、6 万社を超える顧客に製品を提供しています。アナログ・デバイセズ社は、米国マサチューセッツ州ノーウッドに本社を構え、設計/製造拠点を世界各国に展開しています。S&P 500インデックスの一社に挙げられています。http://www.analog.com/jp
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Jim Surber
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