迅速なプロトタイピングと評価を可能にする、システム・デモンストレーション・プラットフォーム

   Rosemary Ryan著 (コメントは英語でお願いいたします

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  1. はじめに
  2. プラットフォームの概要
  3. コントローラ・ボード
  4. ドーター評価用ボード
  5. インターポーザ・ボード
  6. 容易にFPGA設計との統合が実現
  7. プラットフォーム要素の購入
  8. 将来のモジュール
  9. 結論

はじめに

システムの設計は、さまざまな異なる要素を理解しなければな らない複雑な問題かもしれません。しかし、ソリューションの サブセクションのプロトタイプを作成し、迅速に実証すること ができれば、プロセスが簡素化するばかりでなく、さらに重要 なこととして、設計者が対処しなければならないリスクを減ら すことができます。アナログ・デバイセズ(ADI)のシステム・ デモンストレーション・プラットフォーム(SDP)を使用する ことにより、システム設計者は中心となる要素を再利用でき、 最終的なシステム実装の前に設計のサブセクションの評価と実 証を行うことができます。アナログ・デバイセズの製品を広く 対象とする部品およびリファレンス回路の評価用ボードがSDP 上で現在使用することができますが、今後さらに利用できる評 価用ボードは広がります。システム・デモンストレーション・ プラットフォームを事前に使用して理解を深めることができる ため、よく理解した環境で新しいカテゴリーの部品を簡単に評 価することができます。SDPはFPGA評価ボードやプロトタ イピング・プラットフォームに接続できるため、アナログ・デ バイセズの部品と接続するためにカスタマイズされたFPGA組 込み設計を簡単に作成し実証することができます。カスタマイ ズされた評価およびプロトタイピング・システムを短時間で構 築することができ、さまざまなプラットフォーム要素の再利用 によって多種多様なハードウェア/ソフトウェアのコンセプト を簡単かつ安価に実証することができます。

プラットフォームの概要

図1に示すように、システム・デモンストレーション・プ ラットフォームは、一連のコントローラ・ボード、イン ターポーザ・ボード、ドーター・ボードで構成されてお り、アナログ・デバイセズの部品とこれらを使用するリ ファレンス回路向けの使いやすい評価システムといえま す。コントローラ・ボードは、USB 2.0リンクを介して PCに接続し、オンボード・コネクタを介してSDP互換 ドーター・ボードに接続します。ドーター・ボードは、専用 の部品評価用ボードやCircuits from the LabTMリファレン ス回路が含まれています。インターポーザ・ボードは、コン トローラ・ボードとドーター・ボードを接続したり、または SDPドーター・ボードをサードパーティ・ツールに接続させ たりします。小さいフットプリントの120ピン標準コネクタが ピン配置も含めてこのプラットフォームの全ボードに共通し ているため、カスタマイズされたシステムの構築と変更が簡 単にできます。コントローラ・ボードは120ピン・コネクタ・ ヘッダを搭載し、ドーター・ボードはレセプタクル・コネク タを搭載し、インターポーザ・ボードは機能に応じてヘッダ、 レセプタクル、またはその両方を搭載しています。

図1

図1. システム・デモンストレーション・プラットフォームの概要

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コントローラ・ボード

図2に、2種類のコントローラ・ボード(SDP-BとSDP-S) を示します。いずれも、USB2.0リンクを用いて、PC側のユー ザ・インターフェースとシステム間のデータ転送および制御を 行います。

図2

図2. コントローラ・ボード:a)SDP-B、b)SDP-S

図3に示すように、SDP-Bは、コアにADSP-BF527 Blackfin®プロセッサを搭載し、PC接続用にUSBミニBコネ クタを使用するスモール・フォーム・ファクタのボードです。 Blackfinプロセッサは、USBコントローラとして機能するほ か、ドーター・ボードへの一連のペリフェラル・インターフェー スを提供します。2個の同一形状の120ピン・コネクタを介し て提供するこれらのインターフェースには、SPI、SPORT、 I2C、GPIO、タイマ、PPI、非同期パラレルがあります。 SDP-Bコントローラは、SDP用に設計されたどのようなドー ター・ボードとも組み合わせて使用できます。2個の120ピン・ コネクタによって、1枚のコントローラ・ボードに2枚のドー ター・ボードを同時に接続できます。

図3. SDP-Bコントローラの機能概要

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SDP-Sは、小型、低価格でシリアル専用のコントローラ・ボー ドであり、SDP-Bに比べて、提供するペリフェラル・インター フェースの種類が少なくなります。コアにUSB to シリアル・ エンジンを搭載したSDP-Sは、SDP-B上のコネクタとピン互 換の120ピン・コネクタを1つ備えています。ペリフェラル・ インターフェースのサブセットとして、SPI、I2C、GPIOが あります。SDP-BはSDP-S機能の上位機能を提供している ため、SDP-Sと使用するように設計されたすべてのボードは、 SDP-Bにも使用できます。表1に、SDP-BボードとSDP-S ボードで使用できるペリフェラル・インターフェースの比較を 示します。

表1. コントローラボード

ペリフェラル・インターフェース SDP-B SDP-S
SPI
SPORT
GPIO
I2C
非同期パラレル
PPI
タイマ

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ドーター評価用ボード

図4に示すように、システム・デモンストレーション・プラット フォームで機能するデータ・コンバータ、ミックスド・シグナ ル、RF部品のさまざまな評価用ボードが登場しています。1枚 のコントローラ・ボードさえあれば、部品選択のプロセスにおい て評価したい特定の部品やリファレンス回路のドーター・ボード を購入するだけですみます。Circuits from the Lab / 実用回路 集のリファレンス回路は、複数のアナログ・デバイセズ部品を組 み合わせて一般的な設計課題を解決するサブシステム・レベル のビルディング・ブロックです。これらのボードはシステムに手 早く簡単に組み込めるように設計、テスト、文書化がなされて おり、SDPに接続することで、個々の部品設計と同じくらい簡 単にリファレンス回路全体のプロトタイプ作成を行うことがで きます。互換性のあるドーター・ボードの一覧については、 システム・デモンストレーション・プラットフォーム(SDP)をご覧ください。ドーター・ボードは、 図5に示すように、必要に応じて外部電源を使用することができ、 コントローラ・ボードを介してPCと通信するためのソフトウェ アがバンドルされています。

図4. システムにとって重要な技術のための 汎用評価用プラットフォーム

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インターポーザ・ボード

SDPで提供されるさまざまなインターポーザ・ボードは、SDP の各種ボード間で信号をルーティングしたり、SDPのボードと サードパーティの評価システムを接続したりします。SDPブ レークアウト・ボードは、コントローラ・ボードとドーター・ボー ドとの間に配置されるボードです。片側には、コントローラ・ボー ドに接続するための120ピン・レセプタクル・コネクタがあり、 もう一方の側には、ドーター・ボードに接続するための120ピン・ ヘッダ・コネクタがあります。レセプタクルからの信号は、ヘッ ダに直接ルーティングされます。各信号ラインにはスルーホー ル・プローブ・ポイントがあり、個々に観測することができます。 このように、ブレークアウト・ボードを用いると120ピン・コネ クタ上の各信号に簡単にアクセスすることができます。

図5. 評価環境の構成

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容易にFPGA設計との統合が実現

FPGA組込みシステムのプロトタイプを作成するために、SDP ドーター・ボードをBeMicro SDK-SDPインターポーザと接続 することで、BeMicro SDK(ソリューション開発キット)での 開発を可能にします。BeMicro SDKは、Arrow社とAltera社 との連携によって開発されました。その120ピン・コネクタ・ ヘッダは、アナログ・デバイセズのデバイス評価用ボードまた はCircuits from the Lab / 実用回路集のリファレンス回路ボー ドからの信号を、BeMicro SDKに接続されるSamtecカード・ エッジ・コネクタにルーティングします。NIOS® IIプロセッサ が動作するBeMicro SDKとEclipseベースの統合開発環境を 用いることで、組込みプロセッサ設計を簡単にカスタマイズし、 Altera社のCyclone® 4 FPGAとアナログ・デバイセズの一連 の評価用ボードによるプロトタイプ・ソリューションを作成する ことができます。Arrow社とAltera社との連携によって開発さ れたBeMicro SDKは、見慣れたUSBメモリスティックの形状 をしています。図6に、BeMicro SDK、BeMicro SDK-SDP インターポーザ、アナログ・デバイセズの部品評価用ボードを示 します。

図6. BeMicro SDK、インターポーザ、SDPコントローラ

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プラットフォーム要素の購入

コントローラ・ボード、インターポーザ・ボード、ドーター・ボードの詳細 については、SDPBeMicro SDK/SDPをご覧ください。表2は、プラットフォームのボードの参考価 格を示しています。

表2. プラットフォームのボード価格

※下記表中の価格は、米国での参考価格です。

ボード 価格
SDP-B $99
SDP-S $49
SDPブレークアウト・ボード $49.95
BeMicro-SDPインターポーザ $30
ドーター・ボード $50から

図7. FPGAシステム機能モジュール

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将来のモジュールに

システム・デモンストレーション・プラットフォームは、使いや すいデモおよび評価用モジュールを提供することによって増大す る一方の問題を解決し、システム設計プロセスを簡素化するこ とを目的としています。SDPは、これからもさらに進化し、拡 充していくでしょう。2011年9月には、プラットフォームにシ ステム機能モジュールが追加され、新しい機能性が追加されま す。最初のモジュールはFPGAモジュールです。SDP-FPGA モジュールは、コントローラ・ボードとドーター・ボードの間に 配置され、デモンストレーションやプロトタイプ・システムの 柔軟性を高めます。SDP-FPGAモジュールは、コントローラ・ ボードの120ピン・コネクタに接続用のコネクタと、ドーター・ ボードへの接続用に120ピン・ヘッダ・コネクタを備えていま す。SDP-FPGAボードは差動信号用コネクタも備えているた め、差動信号方式のインターフェースを持つ部品をSDPプラッ トフォームに組み込むことができます。

結論

システム・デモンストレーション・プラットフォームは、これ までにもあったような単一のアナログ・デバイセズ・プラット フォームのみでは得られなかった高レベルの柔軟性をシステム設 計者に提供します。システム・デモンストレーション・プラット フォームの成長と発展に伴って、再使用可能でカスタマイズで きるシステム・デモンストレータおよびプロトタイプ・ビルダ としてのその有効性が増大しています。デバイスの評価用ボード やCircuits from the Lab / 実用回路集のリファレンス回路も 含め、多様なドーター・ボードを使用できるため、システム・ デモンストレーション・プラットフォームは、設計者の評価 および実証ニーズに対するワンストップのソリューションと なります。SDPについての最新情報とリリースに関しては、 SDPのページをご覧ください。

 

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