バリー ギルバート (BARRIE GILBERT) 博士の
「アナログ電子回路技術」

  「ギルバート・セル」をご存知ですか?
 090401_barrie_gilbert_350  ギルバート・セル ギルバート・セルとは、1968年に発表された乗算器による混合器(ミキサ)の一種で、この回路の出力電流は、2つの差動入力のベース電流を正確に乗算し た結果となります。ギルバート・セルは、さまざまな応用が可能なアナログ機能ブロックとして、今日の通信システムのあらゆる所で使われる基本的な回路デザ インとなっています。

この、ギルバート・セルを発明し、今やアナログ回路の開発と応用で業界屈指のエキスパートとして知られるバリー・ギ ルバート(Barrie Gilbert)は、アナログ・デバイセズにおいて初となる技術フェロー(極めて高い技術職能を持ったエンジニアに与えられる社内称号)であり、当社で多 くのデバイス設計に携わっています。

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例えばアナログ乗算器AD534や、RMS-DC変換AD536、VFコンバータAD537、 広帯域 デュアルChリニア乗算器/割り算器AD539といったベストセラーデバイスは彼の手によるものです。多くの特許、アワードの受賞歴もある彼はまた、技術 文書執筆や人材育成にも力を注ぎ、その著作物や講演はインターネット上でも触れることができます。アナログ・デバイセズでは、こうしたバリーが執筆した技 術資料や、出演するビデオを複数保持しておりウェブサイトでも公開しています。

このページでは、バリー・ギルバートに関連する資料を集め、皆様にご覧いただきます。
業界屈指のエキスパートの思考をトレースすることで回路設計に関する知識を深めるとともに、皆様の設計の一助となりますことを願っております。

ウェブキャスト


デジタル世界におけるアナログ設計

アナログ技術の本質、デジタルの時代にその魅力はより一層際立つ

デジタル全盛の今、なぜアナログ技術に注目しなければならないのか――。この問いに対して、バリー・ギルバート (Barrie Gilbert) がお答えします。

Part1 世界を変えた発明
エレクトロニクスの発展の歴史を振り返り、世界を大きく変えた発明とはどのようなものであったのか紹介します。
Part2 技術者に求められること
お客様のニーズを満たす製品を開発できる技術者を育成するには何が必要なのか、そして技術者は顧客満足を得るために何をしなければならないのか説明します。

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Part3 アナログ技術の本質、その可能性
デジタル技術との比較を交えて、アナログ技術の本質とその可能性について解説します。
Part4 アナログ回路設計のポイント
アナログ回路の設計はデジタル回路の設計とはまったく異なるものになります。わずか数個のトランジスタで構成される回路の設計においてポイントとなることは何なのかを明らかにします。
Part5 デジタルを超えるアナログの威力
アナログ回路の中には、デジタル技術を使うよりもはるかに簡素な方式で非常に高度な機能を実現しているものがあります。その実例を紹介することで、アナログ技術の威力を確認します。



執筆/関連資料


Analog Dialogue
 

ノイズ・フィギュアとログアンプ [DR. LEIFの機知と知恵―6]

    ログアンプのノイズ・フィギュアについての問い合わせを受けることが時々あります。これが電力測定エレメントとしての一般的用途に有用な指標であるかどうかは、ユーザの判断によります。しかし、ログ・リミット・アンプが信号パス(PMまたはFMアプリケーション)で使用される場合は、ノイズ・フィギュアが重要であることは明らかです。というのも、ノイズ・フィギュアはノイズの存在下でシステムが信号から情報を抽出する能力を示すからです。

したがって、ユーザによるシステム性能のスプレッドシート算定に組み入れる必要がある場合に備えて、この指標を提供する必要があります。この小論文は、フィールド・アプリケーション・エンジニアだけでなく、ユーザにも役立ちます。

 

 

アナログ乗算器に関する考察 (西暦2028年の回顧) その1 [DR. LEIFの機知と知恵–7]

    ※この記事はフィクションです。2028年時点から回顧しているという想定の下に作者の創作で書かれています。

若き設計者であるNewton Leif が、それまでの仕事で身に付けた豊かな経験と洞察力を携えてアナログ・デバイセズに入社したのを覚えておられるでしょう。2028年の現在、Dr. Leif はストックホルム近郊のソールナにあるデザイン・センターで若いエンジニアたちのよき指導者として相変わらず活躍しています。彼が特別目をかけている一人が若きNiku Chenです。彼女はすでにこの会社ですばらしいキャリアを歩んでいます。

 

関連技術記事
  MSJ-001 バイポーラ差動入力ペアを持つアンプの歪み特性について
    ここで紹介する内容は、前にUS のADI 社エンジニア(Barrie Gilbert)が講演した内容について、別に直接教えてもらったことを加えて日本語で記載したものです。

アンプ回路の基本的な動作に関する解説なので、現在のOPアンプ回路においても全く同じことが応用できます。OPアンプなどのリニア回路では、差動トランジスタのペアが入力段となり、その後ろに増幅段が連なっています。バイポーラ・トランジスタで構成された差動入力段を持つOPアンプ回路の歪み特性に付いて、その回路アーキテクチャから解析しています。

これを読むと、歪み特性に関する電圧フィードバック・アンプ型OP アンプの基本的な弱点が見えてきます。

 

アプリケーション・ノート
 
AN-212:DC~500MHzのアプリケーションでの AD834の使用: RMSから DCへの変換、電圧制御アンプ、およびビデオ・スイッチ
    AD834 は汎用性の高い 800MHz の帯域幅を備える 4 象限アナログ乗算器です。帯域幅 60MHz の 2 象限乗算器 AD539、帯域幅10MHzの 4象限乗算器 AD734、あるいは 1MHzの帯域幅を備える業界標準の4象限乗算器AD534と比較しても、最速の演算能力を備えています。

モノシリック構造と高速演算性能が特長のAD834 は、従来、アナログ乗算器では不可能とされていた周波数帯域における、平衡変調/復調、電力測定、ゲイン制御、およびビデオ・スイッチングなどの HF アプリケーションに最適です。



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