FAQ

AD8132 - FAQ

OPアンプを片電源で使用する場合の最大電圧

Q:   OPアンプの電源仕様に関して、たとえば仕様で5V~24Vの場合、 片側電源(+15V)で使用したいのですが、片側では+12VがMAXでしょうか?

A:  片側電源(単電源)においては、MAX+24Vまで使用可能です。+Vs --Vs電源端子間電圧が動作範囲を満たしていれば、問題ありません。

IC内蔵保護回路

Q:    OPアンプ出力端子のIC内蔵保護回路を教えてください。

A:   汎用OPアンプICにつきましては、入出力あるいは電源ピンなどの区別なく、全ピンにESDプロテクション・ダイオードが挿入されております。 これは寄生ダイオードではなく、各ピンをESDから保護するために付けられたもので、ジャンクション・アイソレーション・タイプのプロセスに見られるサブストレート起因の寄生トランジスタと異なるものです。アンプ出力端子にも、このESDプロテクション・ダイオードは接続されております。このダイオードは、一般的にサージ電圧・電流から素子を保護する目的があり、定常的に入力をクランプするためのものではありません。

OPアンプを誤接続し電源を与えずに出力端子に電圧を加えてしまったが損傷してしまったか?

Q:  ± オペアンプOP07に、OPアンプ電源用のDC電源と、OPアンプ出力電圧確認用のマルチメータを接続して、動作確認をしようとしたところ、接続を誤り、OPアンプの電源回路に電圧確認用マルチメータを接続し、OPアンプ出力回路にDC電源(出力電圧7V、電流リミッタ0.8A)を接続してしまいました。配線を正しく接続し直した後、OPアンプの出力を確認したところ、正常に動作しているように思われます。OPアンプOP07の電源オフ時に、OP07出力端子(6ピン)に上記電圧を与えてしまいましたが、OP07にストレスを与えていないのでしょうか?

A:   この条件は、OP07の電源端子に電圧が印加されない状態で、OPアンプの出力端子の電圧を印加したということですので、基本的には、アンプの内部に異常な電圧の印加がされたことになります。使用されています応用回路の状態によりますが、アンプの入力端子の電圧が(出力端子に印加された電圧によって)印加されるような状態の場合、OP07の絶対最大定格の「Note 1 For supply voltages less than ±22 V, the absolute maximum input voltage is equal to the supply voltage.」の条件になりますので、何らかの損傷が生じて可能性があります。ただし(あくまで一般的な話として、保証ではありませんが)、出力側への印加は、IC内部の出力段のトランジスタの耐圧、また回路内の抵抗の耐量によります。これらは、比較的丈夫に設計されます。
また、OPアンプの入力端子の抵抗を介して接続されている場合、入力端子に流れ込む電流が制限されますので、破損に至らない可能性が高まります。従って、そのような状態の場合、動作を維持している可能性が高まります。

ゲインが高いと動作が安定しない

Q:   AD8065を使用して減算回路を組んだのですが、動作が安定しません。AD8065のデータシートを見るとゲインが10までの特性データしか記載されていませんが、このオペアンプをゲイン200程度で使用することは可能なのでしょうか?また、ゲイン200で使用する場合に何か使用上の注意点等はありますでしょうか?

A:   電圧帰還型OPアンプである、AD8065をゲイン200で使用された場合、周波数帯域が200KHz程度にまで低下します。またループゲインの制限により誤差が増加しますので、AD8065をこのようなゲインで使用することはお勧めできません。これは電圧帰還型OPアンプに共通して言えることです。

OPアンプの利得を減衰で使用したい

Q:   ゲインを0.5倍から0.3倍程度(減衰)で、反転アンプを構成しようとしていますが、オフセットドリフト性能、その他に問題は生じませんか。

A:   反転増幅回路であれば基本的には問題ありません。注意点はゲインと言うよりもむしろ抵抗のマッチングになると思いますので、減衰でも増幅するときと同様にオフセットの影響になりうる抵抗値のマッチングに注意してください。 また、抵抗が比較的悪い温度係数を持っている場合は抵抗のドリフトに影響する事が考えられますので、そちらもご注意ください。

Pwr Dissとは?

Q:   ± 仕様欄に表記されている"Pwr Diss(Max) 20mW"(一例)に関して用語の意味を教えてください。

A:   Pwr Diss(Max) 20mW ですが、Power Dissipationの略表示となっており、パラメータとしては消費電力となります。

ICの寿命や製品保証の資料は?

Q:  ± ICの寿命・製品保証に関する資料はありますか。故障率でも結構です。

A:   弊社で供給しております半導体製品の一般的な信頼性データは、弊社Webサイトから検索することが出来ます。また品質保証に関する資料等もこのサイトから検索することが出来ます。品質&信頼性のサイトから信頼性データや信頼性ハンドブック、FITレート、技術資料などをご覧ください。

供給電源電圧精度は?

Q:   OPアンプの供給電源電圧精度がわかりません。±15Vは±いくらでしょうか?

A:   電源電圧±3Vから±18Vで動作するOPアンプはその範囲内で動作します。なおデータシート上の仕様は規定された条件で測定、記載されています。

OPアンプをコンパレータとして使用したい

Q:   OP497を例にしますが、このICをコンパレータとして使用しているのですが、-側は-4Vぐらい出るのですが、+側は0.8∼3.6Vぐらいに振れてしまいます。 OP497の入力は、+- ともアンプからの出力を直でつないでいます。 出力は、トランジスタですが、外しても電圧に変わりありません。 REF電圧は0.3Vになります。 他のOPアンプだと、±4Vぐらい振れます。

A:   OP497をコンパレータとして使用した場合には幾つかの問題点があります。
一番問題となるのは入力に差動電圧を制限するための保護回路としてクランプダイオードが使用されていることです。また保護回路が動作した時に入力電流を制限するために抵抗が使用されております。従いOP497をコンパレータとして使用した場合、この保護回路を通じて比較する信号間に電流が流れ、比較信号に影響を与える場合があります。また入力の保護抵抗のバラツキは保護抵抗に流れる電流による電圧降下の差の要因となり誤差の要因となります。
アンプをコンパレータとして使用される場合には入力に差動電圧の保護回路が使用されていない製品、または保護電圧が比較電圧より高い製品をご使用下さい。

両電源アンプを片電源で、あるいは片電源アンプを両電源で
使用できるでしょうか。

Q:   ±15V電源のOPアンプを片電源で使用できるでしょうか。またその逆に単電源のOPアンプは両電源で使用できるでしょうか。

A:   可能です。例えば±15V電源のアンプを+30Vの単電源で使うことができます。ただし入力の電圧範囲が規格を越えないようにしてください。例えばこの状態で入力をグランドレベル(0V)に接続することは、レールtoレール入力で無い限りできません。逆に単電源アンプを両電源で使用することも可能です。たとえば6V単電源アンプを±3Vで使用することに問題はありません。やはり入力電圧の規格に注意してください。なおデバイスのスペックは、データシートの条件のみで保証されています。

外形寸法図のBSCとは?

Q:   ± データシーとの外形図に記されている「BSC」とは、どのような意味でしょうか。

A:    BaSiCの略です。公称値という意味です。

積分回路が動かない

Q:  –5Vから+5Vまで8.6秒程度で上昇する積分回路を作成しました。実際に測定してみると13秒程度と、とても大きくなってしまいます。 回路及びパラメータは以下のとおりです。

  1. 入力電圧:+/– 5V
  2. 入力段抵抗:430kΩでオペアンプの–側と接続
  3. コンデンサ容量:10µFでオペアンプの–側及びオペアンプの出力と接続
オペアンプの+側に430kΩを通してGNDと接続。この誤差に関してオペアンプの影響で考えられることはありますか。

A:  積分回路が飽和している可能性はありませんか。入力に–5Vを加えた状態でコンデンサの両端をショートしてアンプの出力を0Vとした状態から、コンデンサのショートを外して積分回路を動作させて、出力が5Vになるまでの時間をご確認ください。

消費電流の計算方法

Q:  消費電流の計算方法をおしえてください。無負荷時電源電流+出力電流と考えれば宜しいのでしょうか。電源容量を決めるために必要です。

A:  アンプの消費電流は静止電源電流と出力電流から算出します。 静止電流は±電源両方共に流れる電流ですが、出力電流は出力の極性により+または-電源に流れる電流となります。

容量負荷に強いアンプは?

Q:   OPアンプによりアナログ信号を差動出力で伝送する回路を検討しています。伝送路のケーブルが長く、静電容量を0.5µ以下と想定しており、容量負荷がドライブ出来るOPアンプを探しています。微小電圧(±0.1mV~±10V)でDC付近(DC~100Hz)の信号帯域を扱うので、低雑音で高精度タイプが理想です。 精度と雑音はデータシートより目安が把握できますが、容量ドライブの許容値については見極めることが出来ませんでした。 容量ドライブを得意とするシリーズなどがありますか。

A:  容量性負荷を駆動可能なアンプとしては、シングルならAD817AD847、デュアルならAD826AD828があります。これらはOP270のように低オフセット電圧ではありませんので、オフセット電圧が問題となる用途では、これらのアンプを高精度アンプの出力バッファとして使用して、オフセットの影響を補正できるような回路構成とする必要があります。

デシケータ管理条件

Q:  パッケージ開封後のデシケータ管理の条件について教えてください。管理状況によってベーキングが必要となるかと思います。その条件についても併せて教えてください。

A:  アナログ・デバイセズ製品に関しましては、湿度等の条件はJEDECのSTD–20Dを適用しております。(もともとご質問の製品は)その規定によりMSL(Moisuture Level)1と規定された製品です。MSL1のデバイスに対する取り扱いにつきましては、このJEDE STD–20Dをご参照ください。なおMSL1はもっとも管理が緩い製品レベルです。

オペアンプの自己消費電流は?

Q:   オペアンプのデータシートで、電源電流ISYはどこを測定しているのでしょうか? 両電源それぞれISY[A]流れているのでしょうか?

A:   アンプの電源電流は無負荷にて規定されておりますので、入力のバイアス電流の影響が無いと仮定した場合、+-電源に流れる電流値は同じ値となります。

Vocmとは何?

Q:  Vocm とは出力のバイアス点を決める端子という認識でよろしいでしょうか。 その際、入力のCommonバイアスは入力の範囲内であれば、出力はVocmで決められた値が出るということでしょうか。

A:  はい。ご認識の通り、Vocmの入力電圧が出力のバイアス電圧になります。AD8139の英語データシート8ページの「PinFunction」の表もご参照下さい。

使用温度の規定の見方は?

Q:  使用温度の考え方について。 JunctionTemp.とOperatingTemp. パッケージ表面温度はどちらの規定に従えばよいのでしょう? 周囲温度55度、パッケージ表面温度90度の場合、仕様は満たされると考えてよいのでしょうか?

A:  半導体デバイスの温度設計上、最も重要な規格は、ジャンクション温度です。消費電力の多いデバイスでは、その電力とパッケージの温度抵抗よりジャンクション温度を求めその温度が規定の範囲を越えているかどうかで、判断します。しかしながら消費電力の低いデバイスでは、パッケージ温度や周囲温度とジャンクション温度の差が大きくないのでこの様なデバイスの場合、動作保証温度=周囲温度という記述でデータシートに規定されています。たとえば、仮に消費電力が10mWのデバイスの場合、θjaが200℃/Wであったとしても、周囲温度とジャンクションの温度差は、2℃しかありません。このようなデバイスでは動作温度範囲=周囲温度とされています。
AD8253の場合θja=112℃/Wで、自己消費電力が負荷無しのワーストケースで6mA×30V=180mWですから、その温度差は、0.18×112=20.16℃になります。
周囲温度が55℃の場合、ジャンクションはおよそ70℃になるはずです。表面温度が90℃ということは、他に負荷電流等を取っていることが考えられますが、この条件のように実測90℃以上になっているのであれば、間違いなくジャンクションが動作範囲の85℃を越えていますので、性能は保証されません。 動作自身は、ジャンクション温度140℃が絶対最大定格となっていますので、この条件で即破壊することはありませんが、ジャンクション温度は100℃を超えるような動作をしているので、デバイス自身の信頼性に大きなリスクがあります。 
現実にパッケージ表面が90℃以上になるような動作であるならば、ヒートシンクやヒートメタルレイヤー、出力外部バッファ、電源電圧の低減、負荷の軽減などの何らかの処置することを強くお勧めします。

負荷が重い場合の消費電力計算方法に付きましては、日本語データシートの6ページをご参照ください。

注意:上記は「ADIS16XXX」シリーズには該当しません。

オペアンプの電源の片方がオフになると出力は?

Q:  ± オペアンプを±5.0Vの両電源で使用しているのですが、回路の不具合により、電源電圧の片方がGND、またはHi-Z(OPEN)となった場合、オペアンプの出力もHi-z、またはGNDになるのでしょうか?また、両電源GND,Hi-zになった場合も同様にオペアンプの出力もHi-z、またはGNDになるのでしょうか?

A:   両電源動作のアンプの片方の電源がオープンになった場合、アンプの電源電流によりもう一方の電源から電流が流れるために、オープンの電源端子が接続されている電源でバイアスされます。 これにより入出力端子の電位が電源電圧の範囲を超えると、電源から入出力間で電流が流れてしまう可能性があります。両電源ともオープンの場合には、電流は流れませんが、電源端子にカップリングのコンデンサが接続されている場合には、このコンデンサをチャージする電流が入力端子から入出力される可能性があります。また両電源ともGNDの場合には、入力に加わる電位が±0.3Vを超えない限り、電流はほとんど流れません。

電源が遮断したときに入力信号がある場合

Q:   動作パターンとして、DC5V入力時とバッテリ駆動時の2パターンある回路での動作です。 DC5V入力時は、OPアンプは電源供給され動作しています。バッテリ駆動時にはOPアンプの電源は遮断されます。バッテリ駆動時にはバッテリにて動作している他の回路(オペアンプ)より信号線がつながっていて、電源遮断中のOPアンプに対し入力ピンに電圧がかかります。この時、OPアンプの入力に電圧がかかっても問題ないでしょうか。また、電圧がかかることにより電流がリークすることはないでしょうか。

A:   英語データシートのABSOLUTE MAXIMUM RATINGSに、Input Common-Mode Voltage ±VS という項目があります。そちらを参照してください。
つまり、この場合は電源が0Vのときに入力が0V以上になりますのでICのダメージにつながります。