アナログ・デバイセズ社 社長 兼 最高経営責任者(CEO)
ジェラルド・G・フィッシュマン

ジェラルド・G・フィッシュマン

「新しいユーザー体験の実現を、皆様と共に。

最終製品の差別化に直結するソリューションをお届けします。」



あらゆる情報がデジタルに置き換えられ、さらに進化し続けるデジタル社会。

こうした中、アナログICを主力に着実に業績を伸ばしている半導体メーカーがある。

米国に本拠を置く、アナログ・デバイセズ。

同社は、日本においても40年近くにわたり信頼と実績を積み重ねてきた。

長年の成長の原動力は何か。そして今後、日本でどのようなビジネスを展開するのか。

1996年より同社の社長兼CEOを務めるジェラルド.G.フィッシュマンに聞いた。







2007年 地域別売上構成比

1965年の創業以来、ビジネスの拡大が続いていますね。


アナログ・デバイセズの特長のひとつは「多様性」があることです。私どもはデジタル・コンスーマ、一般産業、通信、コンピュータといった様々な分野で、お客様のニーズにマッチしたソリューションを提供しています。言い換えれば、高性能な信号処理を必要とするすべての分野が、私どもの活動領域なのです。 2007年度の売上は、世界全体で25.4億ドルでした。そのうち一般産業分野での売上が47%、デジタル・コンスーマ分野が22%、通信分野が22%、コンピュータ分野が9%です。地域別に見ると、北米が26%、欧州が24%、日本が20%、中国が13%、日本と中国を除くアジア地域が17%です。

世界全体の売上のうち、日本での売上が20%と高い割合を占めています。


確かに20%というのは、米国の半導体メーカーとしてはかなり高い数字だと思います。なぜ日本で受け入れられているか、理由のひとつが日本で長年にわたり事業展開を続ける中で、お客様と良好な関係を築き上げてきたことです。良い関係を構築するには、技術への信頼、クオリティーへの信頼、お客様のご要望を理解し、ソリューションをご提案するエンジニアへの信頼はもちろん、私ども経営陣への信頼も得る必要があります。それは一朝一夕でできるものではありません。
また、日本市場の様々な分野で、高性能な信号処理のニーズが増え続けていることも成長の理由です。

日本での今後の戦略を聞かせてください。


私どもは市場を2つに大別し、戦略を立てています。ひとつ目は1顧客あたりのアプリケーションが多彩で、顧客ごとにビジネスを深く掘り下げる必要がある分野です。デジタル・コンスーマ分野とオートモーティブ分野がこれに該当します。
日本ではデジタル・コンスーマ分野での売上が非常に大きく、全体の約60%を占めています。日本メーカーの皆様は、ユーザーに新たな体験や感動を与えることにとても熱心ですね。テレビを例にとれば、高画質化・高音質化と同時に、デザインの薄型化やデジタル対応も急速に進めてこられ、ユーザーはかつてない体験と感動を享受できるようになりました。こうしたテレビの進化を陰で支えてきたのも、高性能な信号処理ICです。この分野は、私どもの持ち味を強く発揮できる領域だと言えます。今後は、より多岐にわたる用途に、より多彩なICを投入することで、ビジネスの拡大を図りたいと思います。また、お客様の製品開発の早い段階から独自のソリューションをご提案し、「ベスト・デザイン・パートナー」として最終製品の差別化に積極的に貢献していきたいと思います。
日本のデジタル・コンスーマ分野は価格競争も熾烈です。私どもはICの性能を高めつつ、価格を抑える努力をしてきましたし、機能の高集積化によっても、お客様のトータルシステムのコスト削減に貢献してきました。さらに、品質や量産対応への厳しいご要求にもお応えしてきました。だからこそ、着実にビジネスを伸ばせているのだと自負しています。今後も、さらなる努力を続けます。

オートモーティブ分野での売上も伸びていますね。今後の製品戦略を聞かせてください。


オートモーティブ分野でも、多岐にわたる高性能ICの投入によってビジネスの拡大を図っていきたいと考えています。具体的には、セーフティーシステム向けICの開発に積極的に投資していきます。私どもは、エアバッグ用のMEMSセンサーで高いシェアを持っていますが、自動車の安定性を制御するダイナミック・スタビリティー・コントロール向けのICにも注力していきます。また、今やホームシアター並みの高性能が要求される車載インフォテインメント機器にも、高級オーディオ分野で定評あるDSP「SHARC®」をはじめ、様々な高性能ICを提供したいと考えています。

注力している二つ目の市場とは、どのようなものですか?


工業用機器、計装機器、医用機器、半導体装置などが含まれる一般産業分野です。この分野では、日本法人だけでも数千社のお客様を抱え、アンプやコンバータといった、長年のノウハウがあるコア技術を活用し、幅広いアナログICを提供しています。今後は「アナログICと言えば、アナログ・デバイセズ」と真っ先に思い浮かべていただける「ファースト・コール・サプライヤ」を目指していきます。そのために、製品ラインナップのさらなる拡充に加え、サポート体制も強化し、お客様にとってますます使いやすいサプライヤになりたいと思っています。

アナログ・デバイセズの事業領域

トータルソリューションを提供できるのも、アナログ・デバイセズならではですね。


私どもは毎年、売上の約20%を研究開発に投資しています。優秀なエンジニアたちが開発の手を休めずに進化させ続けているコア技術と、お客様の製品開発をお手伝いすることで蓄積された多彩なアプリケーション技術から、膨大な数のICが生まれています。先程来日した際も、多くのお客様からトータルソリューションに期待する声をお聞きしました。こうした声を受け、たとえばテレビメーカーのお客様には、ビデオICやオーディオIC、インターフェースIC、コーデックICなど、先進のテレビに必要な高性能ICをトータルに提供する「Advantiv™」というソリューションを、現在ご提案しています。
また、通信分野も、私どもの重点分野のひとつであり、携帯電話や基地局、光通信向け製品の開発に意欲的に取り組んでいますが、中でも、高性能RF製品は、シグナル・チェーンを構成できるほど広範な製品群を取り揃えています。私どもでは、常にお客様製品のシステム全体を考えながら開発を行なっています。目標としているのは、システム設計者の皆様の負担を可能な限り軽減しつつ、最終製品の差別化に貢献できるソリューションを提供すること。そして、ユーザーの皆様に新しい体験を提供することです。そのためにも、真のデザイン・パートナーとして、トータルソリューションをご提案していきたいと考えています。

最後に、日本のお客様へのメッセージを聞かせてください。


日本は可能性の大きい、非常に重要な市場です。日本には、高い設計能力を有するデザイン・センターがあり、私どもの優秀なセールス・エンジニアがお客様との架け橋となり、最終製品の差別化に貢献したいと思っています。一般に、デジタルが普及すれば、それだけアナログの出番が少なくなると考えられがちですが、実際はその逆です。私どもは、デジタルの世界とリアルな世界との接点として今後も活躍していきたいと思います。これからも、どうぞアナログ・デバイセズにご期待ください。

沪ICP备09046653号
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