CN0027: DAコンバータAD5547 / AD5557を用いた、高精度、ユニポーラ、非反転出力構成回路

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回路機能とその利点

この回路は、電流出力D/AコンバータAD5547/AD5557と、高精度リファレンスADR03ならびにオペアンプAD8628を用いて、高精度、ユニポーラ、非反転のデータ変換を提供する回路です。 この回路は、高精度、低ノイズ、高速の出力電圧能力を備えており、プロセス制御、自動テスト装置やデジタル校正のアプリケーションに非常に適しています。

図1. ユニポーラ、2象限乗算モード回路、VOUT = 0 V~+VREF(この回路図は一部簡略化されている部分があります)

回路説明

AD5547/AD5557は、16/14ビットの高精度、乗算型、低消費電力、電流出力、パラレル入力のD/Aコンバータです。 これらのデバイスは2.7~5.5Vの単電源で動作し、±15Vの乗算用リファレンス電圧を使い、4象限出力を発生します。 抵抗値と温度特性が一致している4象限抵抗が内蔵されているため、マルチ象限アプリケーションに必要とされる部品数を最小にすることができます。

この回路では、高精度、高安定な2.5 V電圧リファレンスであるADR03を使っています。 電圧リファレンスの温度係数と長期間でのドリフト特性を重点的に考慮されているため、高精度の変換を必要とするアプリケーションにとっては、この製品は理想的な候補デバイスです。

オペアンプは、この回路ではI/V(電流/電圧)変換として使われています。 高精度電流出力のD/Aコンバータとともに使用する場合、オペアンプのバイアス電流とオフセット電圧は、両方とも重要な選択基準となります。 したがって、この回路では、超低オフセット(1μV(typ))と低バイアス電流(30pA(typ))を備えたオペアンプAD8628を使っています。 C7は補償用コンデンサです。 この回路のC7の値は2.2pFで、D/Aコンバータの出力容量を外部から補正して最適化を図っています。

AD8628は入力、出力ともレールtoレールを備えていますが、出力では負荷電流に依存して、どちらのレールからも数mV以内までしか使うことができないことに注意してください。示された回路では、出力は+1 mVから約+2.5 Vまでスイングすることが可能です。

オペアンプの入力オフセット電圧は、回路の可変ゲインによって乗算されます。(コードに依存するD/Aコンバータの出力抵抗によって、オフセット電圧が変化します)。 隣接する2つのデジタル・コード間でのこのノイズ・ゲインが変化するため、アンプの入力オフセット電圧に起因して出力電圧のステップ変化が発生します。 この出力電圧変化は2つのコード間の正常な出力に重畳されるため、微分直線性誤差を発生させ、非常に大きい場合には、DACの非単調性の原因になります。 一般に、入力オフセット電圧はLSBのごくわずか以下に抑えて、各コード間での単調性を保証する必要があります。 ADR03とAD5547を用いた場合の1LSBのサイズは次式のようになります。

オートゼロのオペアンプであるAD8628の入力オフセット電圧は1μV(typ)で、これはLSBの大きさに比較すると無視できます。

また、オペアンプの入力バイアス電流は、帰還抵抗RFBを通して流入するバイアス電流のために電圧出力にオフセットを発生させます。 AD8628の場合入力バイアス電流はわずか30pA(typ)で、この電流はRFB抵抗(10kΩ(typ))を流れわずか0.3μVの誤差を引き起こすことになります。

AD5547/AD5557 D/Aコンバータのアーキテクチャでは電流切り替え型R-2Rラダー抵抗デザインを採用しています。この回路では電圧出力に変換するために外付けのリファレンスとオペアンプが必要となります。 AD5547の場合VOUTは次式を使って計算することができます。

ここで、Dは入力コードに等価な10進値を表します。 AD5557の場合VOUTは次式を使って計算することができます。

ここで、Dは入力コードに等価な10進値を表します。

バリエーション回路

AD8628のデュアル版としてはAD8629があります。AD8605は、I-V変換回路としての、これ以外の優れたオペアンプ候補です。 この製品は、低オフセットと低バイアス電流も兼ね備えています。ADR03と同じリファレンス・ファミリーの低ノイズのリファレンスであるADR01ADR02も使用できます。 その他の低ノイズ・リファレンスとして、ADR441ADR445製品も適しています。 リファレンス入力電圧のサイズは、選択されたオペアンプのレールtoレール電圧によって制限されます。

これらの回路は、D/AコンバータAD5547/57のR-2R構造の乗算帯域幅内で、可変ゲインの回路としても使うことができます。 この構成で、外部の高精度リファレンスを使わずに、D/Aコンバータのリファレンス入力ピンに乗算される信号を与えることで、可変ゲイン回路ができます。



ご意見、ご提案などございましたら、アナログ・デバイセズ広報・宣伝部にメールにてお知らせください。

この回路に使用されている製品&サンプル:

製品 概要 サンプルが入手可能な製品
AD5547 D/Aコンバータ、16ビット、デュアル、電流出力、パラレル入力、4象限抵抗内蔵の乗算DAC AD5547CRUZ AD5547BRUZ
AD5557 D/Aコンバータ、14ビット、デュアル、電流出力、パラレル入力、4象限抵抗内蔵の乗算DAC AD5557CRUZ
AD8605 オペアンプ、シングル、高精度、ローノイズ、入 / 出力レールtoレール、CMOS AD8605ACBZ-REEL7 AD8605ARTZ-REEL7
AD8628 オペアンプ、ゼロ・ドリフト、単電源動作、レールtoレール入力 / 出力 AD8628ARZ AD8628ARTZ-REEL7 AD8628AUJZ-REEL7
AD8629 オペアンプ、デュアル、ゼロ・ドリフト、単電源動作、レールtoレール入力 / 出力 AD8629ARMZ AD8629ARZ
ADR03 2.5V電圧リファレンス、超小型、高精度 ADR03AKSZ-REEL7 ADR03ARZ ADR03AUJZ-REEL7
ADR441 電圧リファレンス、出力電圧2.5V、LDO型 XFET®、超低ノイズ、電流シンク / ソース機能付き ADR441ARMZ ADR441ARZ
ADR445 電圧リファレンス、出力電圧5.0V、LDO型 XFET®、超低ノイズ、電流シンク / ソース機能付き ADR445ARZ ADR445ARMZ
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