次世代TV用アナログ半導体ソリューション (電波新聞ハイテクノロジー掲載記事)

次世代TV用アナログ半導体ソリューション

電波新聞ハイテクノロジー 2008年7月18日掲載




次世代TVにおいては第一に、その画面サイズ拡大と、画面サイズに見合うだけの解像度を持つものであり、第二に、画面サイズ・解像度に見合うだけの映像ソースを接続するイン タフェースの高速化を要求する。加えて、大画面ディスプレイとしての次世代TVでは、当然のことながら現実に家庭内に設置する必要があり、設置の自由度の要求に対して、極限 までの薄型化を求められている。さらに、大画面のディスプレイに表示する情報は、従来のエンターテインメントである放送や、VCR/DVD/BDなどの映像ソースに加え、PCや直接 ネットワーク経由で入ってくる情報など多様性も増している。
これらは、映像と音声信号、並びにPCに代表される情報表示それぞれの高度化を要求し、多くの場合、各部分のデジタル化という形で対応してきた。皮肉なことに、デジタル化の 推進をしていく課程において、GHzクラスの超高速なデジタル信号の伝送が必要になり、この部分はまさしく分布定数を持つ伝送路のアナログ伝送そのものになってきている。 一方で、次世代TVと言っても、現実には従来のインタフェースであるアナログ映像信号や、アナログ音声信号を排除することは出来ず、これらの接続端子も同時に必要となってくる 。

アナログ・デバイセズにおいては、次世代TVにおける上記要求に応える製品群として「アドバンティブ」関連製品を開発・販売している。これらは、高画質映像・高音質音声ソースの 伝送において、高い接続性と性能を提供し、次世代TVの設計・企画の高い自由度が得られるものとなっている。

最新の映像/音声インタフェースとして、HDMIが一般的になってきている。最新の規格であるバージョン1.3においては、深い色深度を再現できるディープカラー・モードを備えている 。現実に存在する1080p/12ビット ディープカラー・モードでは伝送速度として2.25Gbpsもの高速性を要求している。一方で、PC入力に対応するためには、UXGAモード対応の ために165MHzのピクセルクロック周波数を備えたADコンバータが必要となる。加えて、従来の映像信号インタフェースであるNTSC/PAL/SECAMなどにも対応が必要である。 これらを満足するためにアナログ・デバイセズでは、HDMI1.3対応、170MHz/ADC、ワールドワイド対応NTSC/PAL/SECAMビデオデコーダをワンチップ化したADV7441Aを開 発・販売している。映像信号の入力用アナログ・フロント・エンドとしてこれワンチップで全ての処理が行える。高画質化の要求に応えるだけではなく、ワンチップで全てのインタフェース として機能するため、基板面積の削減が可能となる。機能面・薄型化に必要な取付面積の削減など、あらゆる面で次世代TVの要求を満たすデバイスである。 また、HDMIの普及に伴い、ディスプレイ側に必要な入力端子数も増加している。これらの要求に応えるため、アナログ・デバイセズではイコライザ機能を内蔵したHDMI用スイッチ AD8192/8197Bを開発・販売している。これらは入力段のアナログイコライザ機能により、20mを超えるケーブル長まで接続を可能とする。また、TVセット内においても、HDMI入 力端子から主基板までの距離があるような場合には、HDMIのバッファを必要とする場合があり、アナログ・デバイセズではAD8195をイコライザ機能付きのバッファとして提供している 。

音声についても、多様な入力信号に対応する必要が出てきている。従来のアナログ音声入力に加え、HDMIとのインタフェースでは、HDMIレシーバデバイスや、デジタル放送を受信 するデバイスから出力される音声信号をデジタル入力(I2S)として受信する必要がある。 これらは、音声信号のサンプリング・レートが異なる可能性もあり、その際には後段処理や複数の入力信号を同時に処理するため一定のサンプリング・レートに変換する必要がある 。
さらに、次世代TVの薄型化に伴い、スピーカも当然のように薄型化を要求される。スピーカの薄型化やTV筐体自身の薄型化は高音質の再生に不利になる。 アナログ・デバイセズでは、これらを解決するデバイスとして、アナログ入力、I2S入力、サンプル・レート・コンバータ、音声信号のイコラザや、再生環境に合わせた音場再生を実現で きるDSP機能、そしてワールドワイド対応アナログ放送音声デコーダを内蔵したADAV4622を開発・販売している。 上記機能に加えて、DAコンバータや、ヘッドホンアンプ、さらにはクラスDアンプ用の出力としてPWMの変調機能を内蔵したモデルも取りそろえており、音声処理においてもワンチップ で全てのインタフェースに対応が可能となっている。

最後に、設置の自由度を上げるための手段として、信号のワイヤレス接続が挙げられる。 TVが薄型化し、壁掛けとなったときには、ケーブルの設置は外観を損なうものとして敬遠される。その際には、HDの解像度を伝送できるワイヤレス伝送システムが必要となる。 アナログ・デバイセズでは、ワイヤレス接続ソリューションとして、JPEG2000を使ったHDAnywhereを提供している。HDAnywhereは、HDMI信号をワイヤレスに置き換えて伝送を 可能とするシステムである。
ワイヤレス接続のためには、現実的に伝送可能なビットレートである100Mbps以下の伝送レートまで圧縮する必要がある。 ADV216は、JPEG2000の技術を用い、HD解像度の映像信号と音声信号を伝送可能な100Mbps以下に圧縮することが可能となっている。 HDAnywhere技術を採用することで、壁掛けTVにおける接続ケーブルを取り除くことが可能となる。

以上、紹介したアナログ・デバイセズのアドバンティブ製品群は、アナログ技術を用いて、最新の次世代TVをフルにサポートすることが可能である。 今後も、高画質化・高音質化が要求される次世代TVの時代には、アナログ技術がより重要な要素になってくる事は間違いない。 アナログ・デバイセズでは、今後ともニーズにあった製品開発を進めていき、次世代TVの発展をサポートしていく。

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