| 回路を壊すのと、試験装置を壊すのとどちらがいいか?有能なエンジニアなら、自分の設計だけでなく、あらゆることに疑問を抱き、変更を試みることが必要となります。 | |
| Q. 新しい高速アンプ・ボードをプローブしていたら、出力に大きなオーバーシュートが発生しており、まるでベルみたいにリンギングしていることに気がつきました。レイアウト、電源バイパスの最適化、グラウンディング、寄生リアクタンス、パターン終端には十分に注意したのですが。いったいどこがいけなかったのでしょう? | |
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A. リンギングとオーバーシュートを引き起こす場合のよくある原因(デカップリング、グラウンディング、寄生、終端)を挙げてくださいました。入念に設計されたとすれば、あなたの回路には何の問題もないのかもしれません(本当に!)。問題は試験方法にあるのかもしれません。または、オシロスコープのプローブが原因かもしれません。
高速アンプは多くの場合、容量性負荷の駆動が苦手です(容量性負荷はフィードバック応答に極を発生させ、位相余裕を下げ、不安定性の要因となります ̶ これについては改めて別のRAQで説明しましょう)。プローブは、測定ノードに10pFほど(典型的な10×パッシブ・プローブの場合)の容量を付加することがあります。この新たな容量によってリンギングやオーバーシュートが発生することがありますので、低容量のプローブを試してください。一般に、アクティブ・プローブはパッシブ・プローブより容量が少ないので、アクティブ・プローブを使ってみてください。あるいは、高い減衰率(100×)のパッシブ・プローブを試してみてもいいでしょう。この場合も容量が小さくなります。
ただ、むしろプローブのグラウンド・クリップに接続するワイヤのインダクタンスが原因なのかもしれません。ワイヤの寄生インダクタンスとプローブの容量が共振(タンク)回路を形成します。一般にタンク回路があるのは…そう、発振器ですね。高速エッジのエネルギーがタンク回路を励起し、リンギングを発生させることがあります。
そこで、蛮勇を奮ってワイヤを切断してください。そのためには、まずプローブを分解する必要があります。プローブの先端を包むプラスチック・スリーブを取り外し(ネジを抜く)、プローブの外部メタル・ジャケット(これはグラウンド接続です)をむき出しにします。次に、グラウンド・クリップ・ピンを取り外します。これで、部品をすべて取り外したプローブとむき出しのグラウンド・シールドが残ります。このようにしたプローブは、高速測定に最適です。
このプローブを使うときは、外部メタルをグラウンドに接触させながら、プローブの先端をテスト・ポイントの上に置くだけです。うまくグラウンド接続が直接できない場合は、プローブの外部メタル・ジャケットの周囲に短い裸線を2~3回巻き付けます。その裸線の先端(できるだけ短くします)を最も近いグラウンド・ポイントに接触させます。
この改良プローブによってどれほど測定が向上するか、きっと感心するはずです。見栄えはよくありませんが、その効果のほどはすばらしいものです。
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| 筆者紹介:John Ardizzoniは、アナログ・デバイセズの高速アンプ・グループのアプリケーション・エンジニアです。1988年にメリマック・カレッジでBSEE(電子工学士)を取得し、エレクトロニクス業界で27年以上のキャリアがあります。 | ![]() |
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